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【キャリカク】利用者のスキルアップに注力する就労継続支援 B型事業所

公開日:2024.09.20

最終更新日:2024.09.25

※以下はビジネスチャンス2024年10月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

IT系業務の提供でA型事業所と同水準の工賃を目指す

キャリカク キャリカク:愛知県一宮市 小島 竜太朗社長(30)

 2016年に設立したキャリカクは、就労継続支援B型事業所「キャリカク」のFC募集を開始した。就労支援継続事業所は、障害や病気のために一般企業で働くことが困難な人を対象に福祉的就労の場を提供している。同社が展開するB型事業所は、雇用契約を結ぶのが難しい人が通所するため工賃が低くなりがちだが、PC作業に特化した仕事内容で雇用契約を結ぶA型事業所と同水準の工賃を目指している。

 

 

 

平均工賃3万円を実現

 就労継続支援 B型事業所は、うつ病や発達障害などの理由で一般就労が難しい人に向けて福祉的就労を提供している。一般的な事業所で紹介する仕事は、部品の組み立てやダンボール詰めといった単純作業がほとんどだ。そのためスキルアップが難しく、その後の就職活動で苦戦するケースも多い。
 一方、「キャリカク」では一般就労に向けたIT・事務系業務を提供。具体的には、入力作業を軸とするリスト作成やSNSの運用代行のほか、PCスキルを向上させていくことでWEBデザインや動画編集などのクリエイティブな仕事もできるようになる。
 このように専門性の高い仕事を提供することで B型事業所の平均工賃が約1.7万円であるところ、同事業所は平均3万円以上を実現。PCスキルが高い人や継続して通所する人は月給6〜7万円以上と A型事業所と並ぶ工賃を得ているという。さらに、令和4年社会福祉施設等調査によると、B型事業所から一般企業へ就職する人は年間4514人(1事業所あたり約0.28人)と極めて少ない。その中で、同事業所は1事業所で年間最大7人の就職者を輩出している。
 同社の小島竜太朗社長は、障がいを持つ人の受け皿に留まっている B型事業所の現状に対し、ITスキルの獲得と就職支援を通して、利用者の自立を手助けする同事業所を拡大させることで業界改革をしていくという。

週4回以上のサポートを実施

 同社は、昨年7月よりFC展開を開始した。現在は直営4拠点、FC7拠点を展開している。初期投資は加盟金300万円、採用費60万円、事業所設備費360万円、工事費等410万円、オープン前人件費80万円、合計1210万円だ。
 開業12カ月目で利用者数40人の収益モデルは、月商約392万円に対して、営業利益が約121万円(31.0%)。人件費は188万円(48.0%)、ロイヤリティ7%を含む経費は81万円(20.9%)となっている。
 スタッフの主な仕事は、利用者の進路希望や体調等を把握する面談と仕事の割り振りだ。入所1カ月未満の新規利用者には簡単な仕事をこなしてもらい、その人の適正を見出す。その後、本人の希望と適正をもとに、各利用者に最適な仕事を割り振っていく。
 業界未経験者の参入が大半であるため、同社はオーナーやスタッフに対する研修・サポートに注力している。開業前は研修動画を履修した後、本部で3日間の実地研修を行う。開業後も広報活動や見学対応に関するロープレ、利用者に依頼する仕事獲得やその振り分けを考えるBPO会議など、週4回以上のサポートを受ける機会が用意されている。

通所してPCスキルを向上させていく

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