【連載 第1回】ハイジと学ぶ 脱毛業界のトリセツ
公開日:2023.07.27
最終更新日:2023.07.27
※以下はビジネスチャンス2023 年2月号から抜粋した記事で、内容は掲載時の情報です。
第1回 脱毛業界の勢力図
脱毛業界の二大勢力だった、脱毛サロンと医療機関。大手脱毛サロンチェーンは、高額ローン契約やずさんな経営体制から消費者が離れ、現在は、医療機関による脱毛施術が人気を集める。そんな中、セルフ型サロンや家庭用脱毛器が登場。脱毛業界の勢力図が大きく変わろうとしている。シンプルな利用スタイルで店舗数を伸ばすセルフ脱毛サロン「ハイジ」代表の斎藤一誠氏が、脱毛業界を徹底解説する。
初めまして、ハイジ代表の斎藤一誠と申します。ハイジは、お客さま自身で施術を行うセルフ脱毛サロンです。2019年春、新宿に第一号店をオープンし、3か月後に単月黒字となり、1年で月商80万円を達成しました。現在、全国で50店舗以上を運営。さらに10店舗の開店が決定しており、業界一の店舗数です。
私は大学卒業後、マーケティング系の企業に就職しましたが、6年程勤めた後に独立しました。最初に立ち上げたのはウェブマーケティング関連会社ですが、3年後にハイジを設立しました。
ハイジを立ち上げたのは、私自身の経験からです。ヒゲ脱毛をしたいと思い、エステサロンでの脱毛について調べたところ、消費者を無視した経営方針の会社が多いことに気づきました。その頃、人を雇用せずにできる無人ビジネスを模索している時期でもあり、その二つの要素をかけ合わせ、「無人サロンにすれば、エステ脱毛の問題点を解決できる」と考えたことが設立のきっかけです。
急成長する脱毛分野
一般に「エステ」とまとめられていますが、取り扱う施術内容には3つの分野があります。1つ目はシミやたるみなどへアプローチするフェイシャル。2つ目は痩身がメインとなることが多いボディー。3つ目が脱毛です。美容全般を掲げ3分野全て扱う店もあれば、フェイシャル、ボディー、脱毛を単体で行う店舗など様々です。そして、これら3分野の中で、一番利用者数を伸ばしているのが脱毛なのです。実際、コロナ禍でも当社の利用者数は大幅に増加しました。
理由は、食生活や運動習慣なども関わってくるフェイシャルや痩身に比べて、脱毛はマシンの性能でほぼ結果が決まるため、効果を実感しやすい点にあると推測されます。また、コロナ禍でウェブ会議が増え、正面から自分自身の顔をまじまじと見る機会が増えたことも一つの要因だと考えています。
脱毛の新たな手法が誕生
さらに、脱毛業界は脱毛の手法により4つに大別されます。1つがクリニックなどで医療用レーザーを用いて行う「医療脱毛」。医師免許を持つ人がいないと扱えないものです。2つ目がエステサロンのセラピストが行う「光脱毛」。これに派生して誕生した利用者自身が行うセルフ型サロンが3つ目。そして最後に家電の家庭用脱毛器です。これまで医療かサロンでセラピストによる施術の2つしか選択肢がなかったところへ、セルフ脱毛サロンと家庭用脱毛器という全く新しい選択肢が登場したのです。現状では医療脱毛が一歩リードしていますが、早い段階でこの4つの脱毛方法に定着すると思われます。
また、大手脱毛サロンは信用力を失い、消費者が離れつつあります。FC本部数で見ても、3年前には脱毛サロンが約10社、セルフ脱毛サロンが、1、2社でした。それが、この2年でセルフサロンが約社に急増しています。いずれセルフサロンが脱毛サロン数を抜き逆転すると予測しています。
次回は、各脱毛手法のメリット・デメリットを解説します。
Profile 斎藤 一誠
埼玉県出身。獨協大学英語学科卒業後、株式会社レバレッジ入社。2018年セルフ脱毛サロンハイジを創業し、2020年に株式会社ハイジを設立。【脱毛業界改革】を掲げ、脱毛業界の健全化に尽力している。
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