【連載 第5回】コンサルとジーの両面から見るFC業界二「答」流
公開日:2023.08.27
最終更新日:2023.09.20
※以下はビジネスチャンス2023年4月号から抜粋した記事で、内容は掲載時の情報です。
店舗数から見る本部のステージ【第5回】
コンサルティング事業を行いながら、FCオーナーとして加盟もする川上 健一郎氏による、フランチャイズ二「答」流の秘訣。選ばれる本部はどんな本部なのか? 本部・加盟店共に成功するための条件とは?
みなさんこんにちは! 2023年が始まりましたね!コロナの影響もあり、ここ2、3年はFC業界に今までなかったような新業態や、リンゴ飴専門店など昔からあった業態のリバイブル的なものも登場しています。そこで、今回は本部のステージという切り口でお話したいと思います。私は加盟希望者として本部を見る際に、店舗数とその増減を一つの目安にしています。その数字を見たら、本部の状況が見えてくると言っても過言ではありませんよ。
それでは進めていきましょう。
未成熟な本部だからこそ出店余地は多い
①1〜10店舗規模の本部の特徴
この規模の本部は、直営店での成功事例はあるということでしょう。直営店は本部の社長が長年の経験をベースに運営するのに対して、FC店は業界未経験の方に運営してもらうことになります。つまり、これからFCとしての成功事例を作り始める段階です。本部側の人員も直営店のスタッフが中心で、加盟店への支援体制に関しては手探りの状況だと思います。総じて言えることは、ビジネスモデルとしてはまだまだ未成熟だということです。このステージの本部に加盟するメリットは、業態が素晴らしければ出店できうる余地がたくさんあることでしょう。
②10〜30店舗規模の本部の特徴
FC化して、加盟店の成功事例が少しずつ出てきた段階だと思います。そして本部の加盟店開発やSV担当も、専任のスタッフが出来てくるタイミングでしょう。支援体制についても、成功事例が出てくる段階です。このステージの本部に加盟するメリットは、業態が素晴らしければまだまだ出店できうる余地があることでしょう。
100店舗の壁を超えた本部には勝ちパターンがある
③30〜100店舗規模の本部の特徴
この段階で、100店舗になった時の体制や状況が明確に見えているかが非常に大切です。先を見据えて具体的に行動できている本部は100店舗を突破していくでしょう。反対に、勢いで出店をしてきたが、将来の体制や加盟店状況に向けて明確な取り組みができていない本部に関しては、解約が増える時期でもあります。よく「100店舗の壁」とか言われますよね。
④100〜300店舗規模の本部の特徴
「100店舗の壁」を突破し、本部基盤も付いてきて、ここからSVやシステム開発などの整備を行なっていくという段階です。100店舗というのは、ある程度明確な勝ちパターンが見えていなければ到達できないステージです。ビジネスモデルの再現性も高まってきていると思います。
私がよく知っているメガジーの方はこのラインを超えている本部を中心に検討しているということでした。
⑤300店舗超え規模の本部の特徴
300店舗以上の本部になると、本部人材やシステム、サポート体制などの整備はほぼ完成していると思って良いかと思います。ビジネスモデルの再現性に関しても問題ないでしょう。
以上、①〜⑤のステージ。みなさんは、どのステージの本部加盟を検討されますか?
資金力もあり、人材も揃っている方は①や②にチャレンジするのも面白いかもしれません。ちなみに私は③くらいの本部をよくウォッチしています。
Profile かわかみ・けんいちろう
1976年3月生まれ、 福岡県出身。久留米大学卒業後、光通信グループ、家業の造船業をへて長谷川興産(株)入社。加盟店開発での営業経験を積んだ後、開発部門の責任者を勤め、2009年8月にFCコンサルティングを専門としてディライトジャパン創業。現在は上記のコンサルティング以外に金沢屋8エリア、家工房3エリア、芝本舗1エリア、障害者就労継続支援A型、グループホーム、EC事業など多岐にわたる事業を展開している。
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