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【体験農園マイファーム】使われていない農地を活用し体験農園にリメイク

公開日:2024.09.27

最終更新日:2024.09.27

※以下はビジネスチャンス2024年10月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

食育、余暇の楽しみなど幅広い世代でニーズが拡大

ヒトユニット 農園チーム チーム長 原岡 賢 氏

 2007年に設立したマイファームは、耕作放棄地を活用した「体験農園マイファーム」を運営する。体験農園とは、利用者が土づくりから収穫まで一連の農作業を体験できるサービスのこと。一般的な市民農園は使用期間が限定されるが、同社の体験農園は1年ごとの契約で、更新すれば長期にわたって利用できる。

 

 

全国に105農園を展開

ヒトユニット 事業開発チーム 元木 樹里 氏

 日本には、過去1年以上作物を栽培せず、この数年の間に再び作付けをする予定のない「耕作放棄地」が増大している。その耕作放棄地を活用した事業が「体験農園マイファーム」だ。
 同社は、使わなくなった農地を地主から借り受け、体験農園ができるようにリメイクし、利用者に貸し出している。似たようなサービスに行政が運営する市民農園があるが、利用は抽選で、使える期間も2〜3年と限定される場合が多い。一方、体験農園マイファームは1年間ごとの契約になるが、更新の意志があればいつまでも利用できる。
 また、農具の貸し出しやアドバイザースタッフが定期的に巡回するなど、サポートも手厚い。育てる野菜も利用者が自由に決められる。利用料は立地や広さによって変わるが、1区画平米が一つの基準となっており、月額6600円程度で貸し出している。
 近年、子どもへの食育や退職後の余暇の楽しみなど、体験農園のニーズは幅広い世代で高まっており、同農園は現在、全国に105農園まで拡大している。

開園費用は約200万円

 開園の初期費用は、農具の買い揃え、農具の保管場所や休憩スペース設置、水道設備工事、整地費用、集客のシステム導入費などで200万円が目安となる。
 開園パターンにはマイファームが運営する場合とオーナーが運営する場合の2種類がある。マイファームが運営する場合は農園運営に関わるオーナーの仕事は特になく、毎月の利用料の一部がオーナーに支払われる仕組みだ。
 開園までの流れは、スタッフが農地の面積や立地をヒアリング。実際に現地に赴き測量し、農園イメージをオーナーへ提案する。周辺環境なども考慮した、集客などのシミュレーションを行う。
 収益面等も踏まえて、オーナーとマイファームで合意した場合は契約する。作物が作られる適切なタイミングにもよるが、2〜3カ月で開園可能だ。現在、オーナーは個人がほとんどだが、1割程度法人もいるという。新規事業のため土地を借り上げたものの、土地を余らせて管理費だけが掛かっていた状況を打破するため、開園したケースもある。
 同社は誰でも身近に野菜づくりができる社会を目指し、今後も体験農園事業を通じて、自然と融合する暮らしを提供していくという。

土づくりから収穫まで一連の農作業を体験できる

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