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【物件王】建築会社の不動産事業参入をトータルサポート

公開日:2023.12.12

最終更新日:2023.12.14

※以下はビジネスチャンス2023年12月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

新築・リフォーム受注を増加させる仕組み

物件王 物件王:愛知県名古屋市 前島 勇也取締役(38)

 物件王は、看板を共有しないVC「物件王」を展開している。物件王は、建築会社をメインに不動産事業への参入を支援するサービスだ。2014年から全国展開を始め、現在の加盟社は240社に上る。既存の加盟社は不動産事業に参入したことで、建築(新築・リフォーム含む)の粗利率が5〜10%アップ、年間新築受注棟数が2倍以上増加するなどの実績をあげている。

 

 

 

独自WEBサイトの集客が強み

「物件王」は、建築会社が不動産仲介業に新規参入する際に支援をするサービスだ。新築・リノベーション事業と不動産事業のシナジー効果は大きく、建築会社が不動産事業を展開することで、自社受注の増加が期待できるという。「当社のグループ会社が展開する工務店事業が長年伸び悩んでおり、その打開策として不動産事業に参入しました。その結果、集客が潤沢になり新築の自社受注が圧倒的に増加したのです」
 不動産事業を展開すると、住宅探しを始めたばかりの川上の客と繋がりやすくなる。競合となる建築会社がまだいない状態の客と出会えることが、新築受注に直結した。このロジックを紐解き、ビジネスモデル化したものが物件王だ。支援内容は大きく3つ。不動産実務のトータルサポート。不動産専用のWEBサイトによる集客のサポート。また、物件管理や顧客管理、営業管理など独自開発したシステムの提供だ。提供するWEBサイトが競合他社との一番の差別ポイントで、後発で参入しても勝てるロジックを構築しているという。

商圏内で物件情報量最大を狙う

「不動産事業を展開するに当たり重要なことは物件情報の量です。商圏を絞り、その中で物件のシェア率を高めることが勝ちパターン。物件情報が豊富にあれば、今日始めた不動産会社であっても、エンドユーザーからの問い合わせが来ます」
 不動産業界には売主と買主の双方を仲介し、両者から仲介手数料を受け取れる両手取引と呼ばれる取引形態がある。両手取引になる確率を上げるため、売主を掴むことが業界のセオリーとなっている。そのため両手取引を狙い物件情報の囲い込みをしようとする不動産会社が存在する。そこで物件王では、他社の両手取引狙いを逆手に取る戦略を実行。仲介手数料が貰えない物件も全て集めて資料化し、客に展開している。また、他のポータルサイトを見回るフローリングというシステムを開発。毎日新たな物件情報を集めてくるため、定めた商圏内であれば、どの大手ポータルサイトよりも物件情報量の豊富なサイトにすることが可能だ。
 物件王は仲介手数料を狙うのではなく、新築・リフォームの受注、工務店への紹介に繋げることを目的としている。
 初期費用は加盟金が300万円、年会費160万円(月払いの場合は月額18万円)。ミニマムスタートの場合は、月の販管費は、営業一人、事務一人の人件費が約50万円、広告宣伝費15万円など。既存の建築事務所での開業前提のため家賃は発生しない計算で、月の損益分岐点は100万〜150万円。
 中古仲介をするとほぼ確実にリフォーム受注が決まり、例えば500万円の請負に対して35%の粗利で175万円が入ってくる想定だという。1年目の営業利益が約1000万〜2000万円想定で、初年度で初期投資を回収でき、2年目から基幹事業としても期待できる事業だ。
 同社は、日本全国に物件王のビジネスモデルを広げるため、加盟会社を500社にすることを目標にしている。

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