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【IJOOZ】Case4 スマートジューサー 全世界で2000台が稼働する最先端の自動販売機

公開日:2023.09.27

最終更新日:2023.09.27

※以下はビジネスチャンス2023年8月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

初期投資0円で、売上の約10%をオーナーに還元

IJOOZ (IJOOZ:埼玉県川越市) ゲヴィン・リー CEO(36)

 2016年にシンガポールで創業した IJOOZ は、IoTを駆使したスマートジューサーや会計要らずのスマートショップを手掛けている。中でも、その場でオレンジを絞って新鮮なオレンジジュースを提供する「IJOOZ」は、世界的な人気を博しており、全世界で2000台が稼働している。同社は昨年2月に日本法人を設立し、今年3月にFC展開を開始した。

 

 

 

 

相場の3割引を実現

 「IJOOZ」は、生絞りのオレンジジュースに特化した自動販売機だ。購入ボタンを押すと搾り機が作動し、45秒でオレンジ4個分のフレッシュジュースが完成する。IJOOZは完全無添加で鮮度も高いことから、子どもから年配まで幅広い世代に受け入れられている。
 フレッシュジュースを提供する自動販売機はすでに日本で展開されているが、1杯200mlで500円が相場だ。しかし、IJOOZは1杯280mlを350円で提供する。これを可能としているのは、補充や在庫管理のDX化と大量仕入れによるコストカットだ。同社は現在、シンガポールをはじめ世界32カ国で2000台のIJOOZを設置しており、これまで約6300万杯のオレンジジュースを提供してきた。オレンジはアメリカとオーストラリアの農家と契約。大量仕入れを武器にコストカットを図っている。
 オレンジの補充やマシンのメンテナンスは同社が請け負うため、オーナーの業務は発生しない。同社は自動販売機をインターネットに接続することで、売上実績やピークタイムなどの情報を収集。オレンジやカップ、ストローの残数もリアルタイムで管理する。そのため、補充やトラブル発生時は即座に人員を派遣できる。加えて、設置場所ごとの売上傾向を把握できるため、その日の売上予測から逆算して補充することも可能だ。また、清潔さを保つため、補充前のオレンジ洗浄や、絞り機のカートリッジ交換を週2〜3回ペースで行っている。

目的来店が望める商材

 同社はIJOOZを全国に広めるため、今年3月にFC募集を開始した。IJOOZのサイズは縦225センチ、横125センチ、厚さ89センチと通常の自動販売機より若干大きめだが、1坪から開業できる。学校近辺や観光地、商店街など人通りの多い立地を推奨しており、シンガポールでは地下鉄やショッピングモール、マンション内にも設置している。オーナーはマシン購入が不要なので、初期投資は発生しない。オーナーの負担分は電気代のみで、1カ月あたり約1万円だという。
 収益は設置場所によって変動するが、上野アメ横商店街は月商100万円を記録した。オーナーへの還元率は10%(立地で多少変動)で、人通りの多いアメ横店の場合は設置するだけで約10万円が利益となっている。通常の飲料自動販売機は、コンビニやスーパーと同じ商品を割高で販売していることが多く、消費者の購買意欲は高くない。対して、IJOOZは新鮮なオレンジジュースに特化した自動販売機で、製造工程も覗ける機械設計になっていることから、通常の飲料自動販売機より集客力が高い。初期投資もなく、移設も簡単なことから低リスクのビジネスだという。
 同社は現在、日本で台のIJOOZを展開している。今年中に1000台、2025年には1万台の展開を目指す。

製造過程が覗ける機械設計

 

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