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【クルマのプロ.】総合的なモビリティサービスを提供

公開日:2024.08.15

最終更新日:2024.09.25

※以下はビジネスチャンス2024年8月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

パートナー企業の紹介案件で成約率は43%

クルマのプロ. andモビリティ:東京都中央区 伊藤 亮祐社長(43)

 2020年に設立したandモビリティは、新車・中古車の購入やリース、車両買取など、車に関する総合的なサービスを通して保険代理店の本業支援や、FC本部の車両調達をサポートしている。同社はこれらの事業で培ったノウハウを「クルマのプロ.」としてパッケージ化し、2022年にFC募集を開始。現在は直営4店、FC19店を展開している。

 

 

 

総合的なカーサービスを提供

 現在のクルマ選びは煩雑だ。車種は新車か中古車、入手方法は購入・リース・ローンなど多岐に渡る。クルマ業界はディーラーや中古車販売店、リース会社やローン会社といった専門店が主流で、エンドユーザーは特定の車種や入手方法にフォーカスした車選びしかできない。
 2022年に創業した「クルマのプロ.」は、新車・中古車販売やリース・ローン、車両買取など総合的なモビリティサービスを提供している。新車は、各地ディーラーと提携することで全メーカー全車種に対応。中古車は、全国のオークション会場から直仕入れする。リース会社やローン会社と提携しているため、入手方法まで含めた顧客の最適なクルマ選びをサポートしている。

紹介案件で成約率43%を実現

 中小自動車販売店はネット集客の 弱さが課題だ。大手自動車販売店が多額の広告費を投下しているため、少額投資では集客が弱く確度も低い。そこで同店はエンドユーザーの集客から、クルマと親和性のある企業やフリーランスとの提携にシフトした。
 具体的には、自動車保険を販売する損保代理店や相続案件が発生する税理士などをパートナー化し、確度の高いエンドユーザーを紹介してもらう。これにより、ネット集客の成約率が3%のところ、紹介案件での成約率は43%に達した。
 この戦略はパートナーにもメリットがある。損保代理店の場合、車両事故を起こした顧客の買替えを同店に依頼することで、競合他社への乗り換えリスクを低減できる。加えて、同店は購入や買取など全方位のカーサービスに対応しているため案件を投げやすく、紹介したら手数料が得られる。こうしたメリットから、1人のパートナーにつき3カ月に1台のペースで紹介案件を得ているという。
 オーナーの仕事は、パートナーの開拓とエンドユーザーの対応の2つ。パートナーはLPやSNS広告で集める。渋谷店は東京・千葉・埼玉エリアにFB広告を出稿し、パートナー11人を確保。1カ月間に6件の紹介があり、10万円のFB 広告費で180万円の粗利を叩き出した。一方、エンドユーザーの対応は顧客ニーズのヒヤリングやプライシング、見積書の作成が基本だ。店舗は構えず、エンドユーザーの指定する場所で商談する。
 初期投資は加盟金125万円、5日間の開業研修費25万円、リーフレットなどの初期セット35万円、システム導入費50万円、HP作成費万円など合計250万円。店舗を持たず、顧客のヒヤリングを踏まえて車両を発注するため在庫不要。そのため、低資金で開業できる。
 収益モデルはパートナー60店で粗利約1470万円。オーナー1人稼働であれば人件費ゼロ、広告宣伝費100万円、通信費20万円、交通費30万円、ロイヤリティ120万円などで営業利益は約1115万円(約62%)だ。
 同店はFCを中心に出店拡大を図り、3年後の100店舗展開を目指している。

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