【ロータス・インターナショナル】識者に聞く
公開日:2024.02.22
最終更新日:2024.02.22
※以下はビジネスチャンス2024年4月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。
追い風と認知度、本部の姿勢も重要
コロナ禍におけるスタ ートアップFCの動向や24年のトレンドについて、本誌で「世界一わかりやすいフランチャイズ加盟入門」の連載を担当する古川暁氏に聞いた。
ーコロナで台頭した業種・業態がありました。この動向をどう捉えていますか。
古川 コロナ感染が拡大した2020年から2021年にかけて、セルフ脱毛やセルフエステなど「セルフ○○」と呼ばれるものが登場しました。コロナになって人と人との接触や外出が制限されるなど、この時期は人に依存しないビジネスが台頭しました。2022年から2023年になると、無人業態が登場します。餃子やお肉といった食品に限らず、アパレルやゴルフなどいろいろな業種で出たなといった印象です。こうした業態は「コロナだからこそ」というのが結構あったと思います。コロナが明けた今、無人業態はあまり聞かなくなりました。やっぱり人は人を好きなんだなと感じています。
―無人業態はコロナだから成り立ったビジネスモデルということですか。
古川 人はいらないというニーズはありますが、マーケットはそこまで大きくなっていません。この1〜2年で無人業態は一気に拡大しましたが、今では伸びているブランドと衰退傾向にあるブランドがはっきり分かれています。
―成長するブランドと衰退するブランドの違いはどこにありますか。
古川 例えば、大手資本の無人ジムは、当面は赤字でも構わないというスタンスで続けていると思います。大手は目先の利益ではなく、その先にある「健康」といった大きなテーマを見据えているからです。廃れることがない健康をテーマに掲げ、長期スパンで利益を上げることを目指しています。
一方、無人でジムをやれば人件費がかからず儲かるだろうという目先の利益を追うビジネスモデルのチェーンは衰退するでしょう。コストをかけず安く作ったら儲かるんじゃないかというやり方は、現時点での評価では難しかったのかなと感じています。
―今後、成長しそうな業種・業態は?
古川 「このテーマだったら、まだ伸びるのかな」というところに注目しています。例えば、パーソナルジム。以前は数か月で数十万円かかるイメージでしたが、今はだいぶ料金が落ち着いてきました。依然として健康志向は高く追い風の業界です。多くの人が「誰でもパーソナルジムは行ける」と思えるようになってきています。
―追い風で認知度が高まってきた業種が有望ということですね。そこからさらに進んで、一軍入りするために必要なことはどんなことでしょうか。
古川 何を持って一軍と呼ぶかによって、見方は変わりますが、私が思うのは次のような要件です。まず業界については、追い風にあるマーケットで認知度が高く、実体験している人が増えていること。その中で、将来的に大きなテーマを持って動いているのが感じられること。本部に関しては、社長やそのブランドのキーマンとなる人の略歴や人柄、そのブランドに取り組む本気度などを見ています。「これがダメだったら次」みたいに考える人は除外します。このような要件をクリアしているところが、これから先、一軍入りすると思っています。
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