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【農家さんの味方 】豊富な販路と商品リペアで粗利益率は69%

公開日:2023.10.25

最終更新日:2023.10.25

※以下はビジネスチャンス2023年10月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

競合が少ない農機具専門の買取販売店

農家さんの味方 ハーフプライス:宮城県仙台市 倉橋 純一社長(50)

 総合リユース事業を手掛ける万代(宮城県仙台市)グループのハーフプライスは、家電レンタル事業や工具、農機具の専門買取・販売事業を手掛けている。中でも、農機具を専門に扱う「農家さんの味方」は、日本製農機具の海外人気が高まっていることや、競合店が少ないことから、今後の成長が期待されるブランドだ。

 

 

 

 

M&Aで海外販路を獲得

「農家さんの味方」は、トラクターやコンバイン、田植機や耕運機など、農機具全般の買取と販売を行っている。農業で必要となる農機具は30点ほどで、全て新品で揃えると3000〜4000万円するが、同店を利用すれば1500万円程度で揃えられる。加えて、農機具専門の買取販売店としてFC展開する唯一のブランドということもあり、農家からの支持が厚い。現在は農業が盛んな東北地方と新潟で直営6店舗を展開している。
 同事業はブランド物買取と同様に、買い取った商品を再販することで利益を得ている。粗利率を上げるためには、豊富な販売チャネルが必要になる。そんな中、同社は20年以上に渡り総合リユース事業を手掛けてきた万代のノウハウを活かし、販路を拡大してきた。現在は店頭販売に加え、農家や農機具販売店と提携した国内販売、ECや外部オークションにも出品している。
 さらに一昨年、農機具や工具の専門輸出商社のアースビクトリーを買収し、東南アジアを中心とする海外チャネルも獲得した。三毛作をする東南アジアは、一毛作の日本よりも農機具を利用する。日本製農機具の人気も高いことから有力な販売チャネルとなっている。オーナーは、同社が持つ豊富なチャネルの中から好きな販売先を選ぶことが可能だ。

作付面積が大きいエリアに出店する

オンラインで査定サポート

 東北を拠点とする同社は、作付面積が比較的大きい中国・四国・九州を中心に各地方へ出店するため、今年3月よりFC募集を開始した。初期投資は保証金を含む加盟金が300万円、研修費が1人につき30万円、 物件取得費が約500万円、工事費が約300万円、開業備品等が約200万円。最大でも合計1330万円で開業できる。物件や車両など事前に所有している場合は初期費用を抑えることも可能だ。
 収益モデルは月商950万円に対して、粗利益が650万円(約69%)。人件費や固定ロイヤリティなどが50万円。これら諸経費を差し引いた利益は200万円だ。粗利益が高いのは、リペアにより価値を上げた商品を数あるチャネルの中から高値が付くところで販売できるからだ。ブランド物買取と異なり、競合が少ないため高価買取といった競争がない。オペレーションは、訪問買取をするセールス担当2人、整備担当2人、事務担当1人の基本5人で行う。
 研修は本部で約40日間かけて実施され、基本的戦略と店舗運営、点検マニュアルの3点を重点的に学ぶ。開業後の査定は、LINEやZoomを使って本部がサポートするため、初心者でも開業できる。
集客は新聞折込やチラシ、ネット・SNS広告など一通り行うが、作業中にラジオを聴く農家が多いことを踏まえ、ラジオ広告も行っている。また、数少ない農機具専門店であることから、リピーターや紹介も多いという。
 同社は今年中に、四国・中国・九州でFC12店舗を出店する計画だ。将来的には、中古農機具業界で物量トップを目指している。

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