
【Randy’s Donuts】LAトップの知名度を誇る老舗ドーナツ店
公開日:2025.02.19
最終更新日:2025.02.19
※以下はビジネスチャンス2025年2月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。
小売の概念から永続的に売れる店づくりに挑戦
2025年春、アメリカ・ロサンゼルス発の老舗ドーナツショップ「Randy’s Donuts」の日本展開がスタートする。同店を手掛けるのは、自社所有不動産の経営や遊戯自動販売機設置運営、WEB通販事業支援などを営むグリット・インターナショナルだ。同社は、2024年9月30日に本国とマスターフランチャイズ契約を結び、同店の日本展開権を取得した。同社の芳賀剛社長は小売業で長年培った経験を活かした、顧客の購買意欲を高める店づくりに注力する方針で、ブームに左右されない永続的なブランドを目指す。

Randy’s Donuts グリット・インターナショナル(東京都渋谷区) 芳賀 剛社長(48)
Profile はが たけし
1976年2月3日、東京都生まれ。1997年、宝飾品販売会社に入社。1999年、株式会社ドン・キホーテ入社。2013年、日本商業施設株式会社の代表取締役社長に就任。2017年、株式会社パン・パシフィックホールディングス(旧 ドン・キホーテ)取締役に就任。グループ全体の不動産部門、広告・テナント事業を統括。また、新規事業の立上げや新規店舗出店エリア拡大(アジア進出等)に貢献。2019年、株式会社パン・パシフィックホールディングス 取締役退任。 2020年、ユニオン・シティサービス株式会社の代表取締役社長に就任。2021年、グリット・インターナショナル株式会社を設立、代表取締役に就任。 現在に至る。
米国伝統のドーナツ1号店はLA の象徴に
―今回、御社がマスターFC権を取得した「Randy’s Donuts(以下: ランディーズ)」とは、どのようなブランドですか。
芳賀 1952年にロサンゼルスで創業したドーナツ店で、伝統的なアメリカンスタイルのドーナツが特徴です。他社よりも大きく、ユニークでインパクトのあるデザインのドーナツを提供しています。
―近年の生ドーナツブームとは異なり、アメリカで昔から根付いている王道ドーナツというわけですね。
芳賀 クラシックでベタな「ザ・ドーナツ」といったところです。ランディーズは創業時のオリジナルのレシピを大切にしており、ほとんど変更されていません。シンプルながらも飽きのこない美味しさで、朝食やおやつとして長年人気を博しています。
―海外ではどのように展開され、親しまれてきたのでしょうか。
芳賀 アメリカは20店舗を展開しており、近年は韓国やフィリピン、サウジアラビアへの進出も果たしています。
ランディーズと言えば、米国1号店の巨大なドーナツのモニュメントです。10mの巨大ドーナツは今やロサンゼルスのランドマークとなっています。また、さまざまなメディアとのタイアップも多く、映画やテレビ、LAのスポーツチームやトップブランドとのコラボなどを実施しており、ロサンゼルスではナンバーワンの知名度を誇ります。

直径約10mの巨大なドーナツモニュメントでLAのランドマークとなっている米国1号店
商材以外の魅力も多数 アパレル感あるブランド
―マスターFCの契約に至った経緯を教えてください。
芳賀 ランディーズと出会ったのは、今年(2024年)のFCショーです。日米でFCコンサルをされているI.Fujita Internationalの藤田一郎社長の紹介で、ランディーズのブースを訪れました。テイクアウト用の箱が壁一面に貼ってある手作り感満載のブースに、Tシャツや靴下などのオリジナルグッズが展示されていて、それを見た瞬間に「かわいい!」と思ったんです。ドーナツというよりも、アパレルのような感覚でした。
僕の持論ですが、ワクワクやドキドキ感のあるもの、そして「わあ!」「おお!」といった感嘆詞の出るも
のは売れます。飲食で売れるには美味しさも必要ですが、やはり最初のインパクトは重要です。ランディーズにはそれがありました。
―ドーナツという商材よりも、ランディーズというブランドに惚れ込んでマスターFC権の取得を決意されたのですね。御社の事業内容を見るに、飲食事業は初参入でしょうか。
芳賀 当社で飲食事業を手掛けるのは初めてですが、前職で飲食経営には携わっていました。僕はもともと、「ドン・キホーテ」を手掛けるパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)出身で、バイヤーや店長などを経て、関連会社の社長やPPIHの取締役を務めてきた小売り畑の人間です。2013年にグループの施設管理やテナントリーシングを担う日本商業施設の社長となり、ドン・キホーテ内のクレープ事業やゲームセンター事業などの経営を見てきました。また、「コメダ珈琲店」や「築地銀だこ」の加盟店として、FC店舗運営にも携わっていました。
―飲食FCと小売の両方のご経験がある。
芳賀 飲食に関しては実際に店舗に入ったわけではありませんが、収益や人の問題など経営面を見てきました。
一方、小売ではお客様の視点に立って何を求めているのかを日々考えてきました。どうしたらお客様に喜んでもらえて、買ってもらえるか。お客様のテンションをどれだけ上げて、楽しませるか。そうしたワクワク・ドキドキさせるお店づくりに関してはドン・キホーテ時代に体現してきましたし、ほかの方より経験がある部分です。
28年のロス五輪までに店舗FC募集開始は25年3月を見込む

デザイン性の高いドーナツと包装箱
お客様を並ばせない工夫 ストレスフリーな店づくり
―ランディーズの店づくりにおいても、小売りのノウハウを落とし込む。
芳賀 小売りをやってきたからこそ味ではなく、見た目で。コンセプトはワクワク・ドキドキするドーナツを提供することです。そのため、アイラインを意識した陳列方法や商品が美味しそうにみえる照明など、販売のための演出にこだわっていきたいです。
また、ストレスフリーな店舗づくりも目標です。小売の場合、お客様に並ばせないように色々考えるのですが、飲食店はわざと並ばせたりする節があります。
―行列店は人気があるように見えますし、飲食店にとって一種の演出なのかもしれません。
芳賀 ですが、並ぶのはストレスじゃないですか。すぐに買って帰れた方が良いに決まっています。ドン・キホーテ時代に伊丹店の出店に携わったとき、初日から大繁盛だった一方で、店近辺が大渋滞し、会計も1時間待ち状態。待てない人が置いて帰った買い物かごが至るところに散乱する悲惨な状況でした。せっかく楽しみにして子どもを連れてやって来たのに何時間も待たなければいけない。このような状況は、お客様にとってよくありません。お店にとっては自慢になりますが、その日だけで商売をしているわけではないので、ストレスフリーな店づくりは非常に重要です。
―それを体現するために、ランディーズではどのような工夫をされる予定ですか。
芳賀 ドーナツ店でよくあるピックアップ方式ではなく、タッチパネルで注文と決済が完了するシステムを導入する予定です。ドーナツの購入動機は見た目によるところが大きいため、接客の必要はありません。そのため、なるべく従業員とやり取りしない仕組みを取り入れ、スピーディーに買えるようにします。こうしたことは、スタッフの負担軽減にも繫がります。こうしたDXを取り入れた、省スペース・少投資・少人数で展開できるFCパッケージを構想中です。

本国の豊富なラインナップを日本でも再現する
ラインナップは約40種類 アメリカンを押し出す
―運営においては小売経験を活かしてローカライズされる一方で、商品に関してはいかがでしょうか。
芳賀 まずは、アメリカのラインナップをそのまま展開しようと思っています。クラシック、デラックス、ファンシー、プレミアムといった、4つの価格帯の商品約40種類を提供します。恐らく、日本のドーナツ店の中でも多いバリエーションとなるため、ショーケースに並んだときの圧倒感はすごいと思います。
ローカライズに関しては、多少甘みを抑えたりすると思いますが、抹茶や桜といった日本にちなんだ商品開発は考えていません。アメリカのブランドなんだから、アメリカテイストのあるものを提供したいと思います。あくまでも私はアパレル感覚でいるので、たとえばドジャースの「LA」とデザインされたドーナツなど、ファッション性のあるドーナツを作っていきたいです。
―商品単価はどれくらいを考えていますか。
芳賀 200円後半から500円を想定しています。他社より少し高めですが、ランディーズのドーナツは大きいです。大きくて手頃な価格というのが、アメリカで人気の秘訣です。そのため、日本もこれに追随する形でなるべく安く提供していきたいと思います。
自社製造の体制を整備 小箱での出店も見据える
―1号店のオープン時期は。
芳賀 2025年春頃を予定しています。ファクトリー付きの路面店を東京都内に出店するべく動いています。もちろん、ランディーズ1番の特徴であるドーナツのモニュメントも、可能な限り大きいものを設置する予定です。
―FC店も基本はファクトリー付きの路面店で出店するのですか。
芳賀 FC店にファクトリーを付けることは考えておらず、SCや駅ナカなどへの出店を想定しています。品質管理もあるため、製造はなるべく自社で手掛けて各店舗に配送する形をとりたいと思います。その方がオーナーさんの負担も軽くなりますし、小さな箱にも出店しやすくなります。これを実現するため、早急にセントラルキッチンを作る考えです。
―FC募集開始はいつ頃でしょうか。
芳賀 契約上の話ですが、1号店がオープンして4か月後にはFC店がオープンできることになっています。そのため、来年の秋頃にはFC1号店がオープンしている見込みです。まだ募集開始はしていませんが、すでに加盟希望者はいます。正式募集開始は3月頃の予定です。
―どのようなオーナーを想定していますか。
芳賀 私がやりたいのは飲食店ではなくて、ランディーズというブランドを広げることです。そのため、ただ加盟店を増やすというよりは、一緒にブランドを作っていきたいという協力パートナーと組んで、FCで拡大していきたいです。
―今後の目標を教えてください。
芳賀 2028年のロサンゼルス五輪までに50店舗を達成することです。やるなら勝ちたいですし、勝つためには営業利益が10%以上出るような経営状況にして、オーナーさんに儲かってもらい、そしてお客様

製造は自社で手掛け、FC店に配送する予定
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