【ROKU SAUNA】1人3960円で利用できるプライベートサウナ

完全業務委託でオーナーの業務負担はゼロ

ROKU SAUNA （ROKU：東京都千代田区） 李　學 執行役員（31）

　2022年に設立したROKUは、完全個室のプライベートサウナ「ROKU SAUNA」を手掛けている。現在は2店舗だが、オープンして約1年半で利用者数3万人、会員数1.4万人を突破した。同社は2022年に多店舗展開するため、同店を投資商品化して施設オーナーの募集を開始した。物件調達や施設運営は同社が行うため、オーナーの負担は初期投資のみとなっている。

自分好みのサウナ室に

　近頃、サウナ人気が高まっている。コロナによる健康意識の高まりや、「ととのう」と言われているサウナ特有のリラックス効果が医学的にも実証され、サウナ人気に火が付いた。日本サウナ総研の調査によると、現在のサウナ人口は2020年時点で2500万人といわれている。
　コロナ前まで、サウナは銭湯や健康ランドの設備の一つに過ぎず、利用者は他人と共有するストレスを抱えていた。2022年4月にオープンした「ROKU SAUNA」は、1〜3名利用の本格フィンランド式個室サウナで、自分好みにカスタマイズが可能だ。照明や室温の調整、マイミュージックの再生、ロウリュで使うアロマなどが選べる。
　利用方法はシンプルで、専用サイトから予約と決済を行うと、入室時に必要な鍵番号が発行される。利用開始5分前になると解錠可能で、来店から退店まで人と会わずに利用できる。利用時間は80分と100分の2種類で、最大利用人数は3名だ。料金は1名利用の場合で80分3960円、100分4510円。3名では80分1万450円、100分1万1000円となっている。パブリックサウナと比べると料金は高めだが、オペレーション効率を高めることで、1人60分4000円超えが一般的な個室サウナの中でも、同店は日常使いできる価格を実現した。
　同店のメインターゲットは近隣住民だ。そのため、リピートしてもらえるよう店舗クオリティの維持向上に注力している。アルバイト研修を実施し、清掃を高級ホテル並みに徹底するほか、毎週のようにマニュアルを更新している。その結果、リピーターの6〜7割が近隣住民となり、会員向けに実施したアンケートでは顧客満足度91.3％を獲得している。

優遇税制の活用で即時償却も

　これまで同社は1店舗単位でオーナーを募集していたが、小口投資もできるよう個室単位での募集も開始した。オーナーの業務はなく、物件調達から運営まで同社が担う。オーナーは初期投資を支払った後、売上の30％を事業収益として受け取れる。
　サウナとシャワー付きの個室を専有する場合の投資額は2000万円で、年間売上は約750万円、年間純益は約225万円を見込む。また、サウナは優遇税制が適用されやすく、高い節税効果が期待できる。たとえば、課税所得5000万円の法人が先述のケースで出店し、中小企業経営強化税制を活用した場合、投資額の2000万円全額を即時償却できる。なお、投資回収期間は8.9〜9年だ。
　マーケットリーダーを目指す同社は、個室サウナ業態で売上と店舗数ナンバーワンを目指す。

個室内にサウナやシャワー（水風呂）を完備する