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【Tetoria】利用者の平均月収が高い就労継続支援A型事業所

公開日:2024.02.14

最終更新日:2024.02.14

※以下はビジネスチャンス2024年2月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

独自の管理システムで煩雑な書類作成業務を容易に

Tetoria Hand Aid:千葉県我孫子市 佐藤 峻社長(36)

 Tetoriaは、Hand Aid社が運営する就労継続支援A型事業所だ。就労継続支援A型事業所とは、一般の企業への就業が難しい障がい者と雇用契約を結び、就労の場を提供。そして将来的に一般企業への就職を目指し、生産活動の能力を向上させることを目的とする施設である。同社は2022年6月に、直営店となる事業所の開業と同時にFC展開をスタート。現在全国に9事業所を展開している。

 

 

 

独自に開発した管理システムが強み

 同社の代表である佐藤峻氏はもともと地方銀行に勤めており、法人融資を担当していた経験を持つ。その時に就労継続支援業を営む顧客と出会い、安定性の高いビジネスであることを知ったことが、Tetoria運営のきっかけになったという。
 その後佐藤社長は2015年に起業。就労継続支援事業のコンサルティングを行い、11事業者の立ち上げを経験。10事業者が順調に事業を継続していることから、そのノウハウを活かしFC事業の展開に至った。
 Tetoriaの一番の強みは、同社が提供する管理システムだ。就労継続支援事業などの福祉サービスは、国民健康保険団体連合会(通称 : 国保連)からの給付金が主な売上になる。そのため、行政が定めた多数の書類作成が必須だ。利用者一人ひとりの勤務状況を全て記録して、行政監査に提出をする必要があり、その管理や書類作成という業務が大きな負担になっているという。
 そこで同社は独自に管理システムを開発し、システムに記録を入力することで必要な情報が管理でき、最終的にデータを抽出することで必要な書類作成を可能にした。書類に不備があると国保連から給付金が支払われない、返還というリスクがあるため、本部として確実に管理する仕組みを構築したという。

一般就労に近い仕事を提供

 また Tetoriaには、利用者の平均月収が高いという特長もある。一般的な就労継続支援A型事業所では、4時間以下の短時間就労が多く、平均月収は約7万円といわれる。しかし Tetoria では、一般就労に近い仕事があり、作業能力の向上が見られた場合は4時間以上7時間未満の就労が可能になる。そのため中には、月収12万円を稼ぐ利用者もいるという。集客方法はSNSの運用と、障がい者の求人サイト「LITALICO仕事ナビ」への掲載がメインになっている。SNSへの投稿に力を入れ、LITALICO仕事ナビのブログを頻繁に更新することで、月に10件程度の問い合わせが来るという。集客ノウハウをしっかりと構築しているため、加盟店にもそのノウハウを提供する。
 開業の初期費用は、総額で1400万円程度。内訳は加盟金が330万円、保証金100万円、研修費110万円、法人登記費用20万円、テナント契約費用90万円、内装工事費用300万円、車両購入費50万円、運転資金400万円となっている。
 対する収益モデルは、年間で訓練等給付金6600万円、生産活動収入2800万円、その他助成金250万円で売上9650万円を想定。経費は原価300万円、販管費5000万円、利用者給与2400万円で計7700万円。営業利益は約1900万円の計算だ。
 Tetoriaは利益を最大化するため、利用者数を20人以下に設定。110〜120㎡の施設となっている。立地条件は特になく駅の規模は問わないが、送迎はないため駅から徒歩10〜15分以内を推奨。ただ、地方こそ就労継続支援事業所が少なく、働き口を探している人が多いため地方での開業を勧めている。

1号目の開所から1年半で9事業所を出店

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