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【焼肉こじま】激戦区で勝ち残る創業年老舗焼肉店の味を伝承

公開日:2025.02.04

最終更新日:2025.02.05

※以下はビジネスチャンス2025年2月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。

商品力とSNS集客が強み、利益率20%超の実績

焼肉こじま 焼肉こじまグループ:大阪府藤井寺市 児島 雄太CEO(38)

 1978年創業の「焼肉こじま」は焼肉ホルモン専門店だ。焼肉店の激戦区といわれる大阪の羽曳野市で46年勝ち残り続け、肉屋が通う焼肉店としても知られている。2021年6月にFC1号店をオープンし、人気の高さから加盟希望が相次ぎ、現在大阪を中心に系列店を合わせて12店舗(直営4/FC8)に広がっている。同グループCEOの児島雄太氏は、「今後FC募集を大々的に始め全国展開していきたい」と意気込む。

 

 

 

高い利益率のカギはランチ営業

 焼肉こじま羽曳野本店は、児島氏の父である信三氏が創業。2005年に信三氏が突然他界したことから、当時19歳であった児島氏が引き継ぎ、信三氏が作り上げた味を守り続けてきた。
 児島氏は長年の焼肉店運営経験から、SNSとグルメサイトを連携した集客方法を確立。集客ノウハウを貯め、本店の味を継承して再現性を持たせたという業態を開発し、FC化に乗り出した。
 同店の特徴は、A5ランクの黒毛和牛等、質の良い国産牛を低価格で提供する点にある。食材にこだわっているため、原価率は38〜40%だ。決して低い原価率ではないが、20%を超える高い利益率を出している。それを可能にする仕組みがランチ営業だという。
 近年、同店ではランチで提供する「黒毛和牛レアハンバーグ定食」(税込990円)が人気を博している。夜営業で提供する黒毛和牛の希少部位のみで作られたハンバーグで、味と見栄えの良さからSNSで度々話題に上がっている。
 夜営業では使えない部位をランチのハンバーグの材料に回し、捨てる材料をゼロにすることで、高い利益率に繋げているという。また児島氏は、ランチ営業は夜営業の集客に繋げるための手段と考えており、ハンバーグやすき焼き重など、焼肉ではないメニュー構成にする工夫を凝らしている。

賃料の安い立地を選定

 高い利益率を実現するもう1つの大きな要因が、立地選定だ。系列店はどこも駅から徒歩10分程度といった、決して一等立地とは言えない場所に出店している。通常では足を運びづらいが、前述のように商品力が強くSNSやグルメサイトを活用した集客力があるため、客足が途絶えることはない。高い集客力があるからこそ、安い賃料の立地を選定でき、高い利益率の実現を可能にしている。
 FC店開業の初期費用は、25坪50席のモデルで1600万円を想定。内訳は加盟金300万円、保証金100万円、内外装費700万円、厨房機器300万円 、器・備品類100万円、POSレジ40万円、その他60万円となっている。
 売上は既存店実績で月商895万円、営業利益は約20%。客単価は約5000円だ。
 また、「焼肉こじま」とは別に「大衆焼肉こじま」という客単価4000円ほどの業態も開発。立地に合わせてより適した業態での出店が可能になっている。児島氏は2029年の50店舗展開を目指しており、同時に海外展開も視野に入れているという。

 

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