【連載 第1回】知識ゼロでも今からできる！ 世界一わかりやすいフランチャイズ加盟入門

現役FCオーナーが教える　世界一わかりやすいフランチャイズ加盟入門【第1回】

不動産・株と投資商品としての「フランチャイズ」との比較（その1）

　東京大学を卒業後、日本と外資の金融機関でキャリアを形成してきた古川暁氏は2015年に独立。選んだ起業方法はフランチャイズだった。まったく知識のない状態からスタートした古川氏だが、現在では4つのフランチャイズに加盟、6店舗を運営している。

　同連載では、そんな古川氏が体当たりで経験してきた情報をまとめた著書「フランチャイズ投資入門」（秀和システム）から、フランチャイズ加盟に関わるイロハを伝授してもらう。

　第一回となる今回は、「不動産や株式投資」と比較したFCビジネスの優位性だ。

 

FCとはロイヤリティを支払いサポートを受ける仕組み

　ビジネスチャンスをご覧の皆さん、はじめまして！古川暁と申します。

　私は現在4つのFC本部に加盟し、6店舗を運営しています。起業するまではFCに関する知識は全くのゼロでした。しかし、FC研究会やセミナーに足を運び勉強する中で、「錯綜する本部の情報を正しく精査し、知識を正しく深めることができれば、FCビジネスの勝率を上げることができる」と確信し、起業を決意しました。この連載では、私と同様にゼロから起業しFC加盟を検討している方へ、加盟者の立場から正しいFC加盟に関する知識をお伝えしていければと思います。

　まず始めに、FCというのは加盟店が本部に対して加盟金・ロイヤリティを支払うことで、本部の持つノウハウや、商品の販売権、ブランドなどを利用することのできるシステムです。

　例えばコンビニであれば、各コンビニ店舗にはそれぞれオーナーがいますが、彼らは「セブンイレブン」や「ファミリーマート」のFCに加盟することで「セブンイレブンの商品」を販売する権利を得ています。それと同時に、セブンイレブンがこれまでに積み上げた接客や商品の入荷数といったノウハウを提供してもらうことができます。

FC加盟は起業でもあり投資でもある

「FCというのは起業のやり方の1種類である」というのが一般的な考え方です。もちろんそれは間違っていませんが、そのFCを「投資」という観点で考えてみてほしい、投資をする際の一つの選択肢としてFCがあるということを知ってほしい、というのが「フランチャイズ投資」という言葉を使う意図です。

　FCは実業ではありますが、必ずしもオーナーが現場に出て汗を流す必要はありません。そういう意味では事業投資と捉えることができます。

　例えばFCをはじめるとして、初期費用が1000万円かかったとします。そして運営したところ、売上から経費等をすべて差し引いた純利益が100万円だったとしましょう。1000万円の投資をして100万円の純利益が出たわけですから、利回り10％で運用した、と考えることができます。

　もちろん、初期費用としてかかった1000万円は、すぐに事業を売却して1000万円そのまま回収できるとは限りませんし、オーナー自らも身体を使わなければいけないケースもあります。

　ただ、資産の流動性というのは株や不動産といった一般的に投資と認識されているものでも商品によってまちまちですし、その管理にかかる労力もまちまちです。

・どれくらいの費用が必要か

・どれくらいの利回りで運用できるか

・どれくらいの確率で成功（利益を生む）できるのか

といった、投資を行う際に検討する要素から、FCという仕組みについても考えてみることができます。

　次回は「利回り」がどれくらいか、という観点からFCとその他の投資について考えていきたいと思います。

 

古川 暁 　Profile

開成高校・東京大学を卒業後、住友信託銀行、ロイヤルバンクオブスコットランド、BNPパリバにて金融マンとしてキャリアを積む。銀行員時代の2014年に仲間達とFC業界を投資という観点から研究し、準備期間を経て独立。4つのFCに加盟、6店舗運営中。FC加盟候補者として多くのFC本部と出会い、実際にFCオーナーとして会社を運営している経験を投資家、将来の起業志望者につなげる意思を持つ。フランチャイズ加盟者の為のビジネス研究会主宰。