【連載 第2回】知識ゼロでも今からできる！ 世界一わかりやすいフランチャイズ加盟入門

現役FCオーナーが教える　世界一わかりやすいフランチャイズ加盟入門【第2回】

不動産・株と投資商品としての「フランチャイズ」との比較（その2）

ロータス・インターナショナル　　古川 暁 社長（55）

　東京大学を卒業後、日本と外資の金融機関でキャリアを形成してきた古川暁氏は2015年に独立。選んだ起業方法はフランチャイズだった。まったく知識のない状態からスタートした古川氏だが、現在では4つのフランチャイズに加盟し、6店舗を運営している。
　同連載では、そんな古川氏が体当たりで経験してきた情報をまとめた著書「フランチャイズ投資入門」（秀和システム）から、フランチャイズ加盟に関わるイロハを伝授してもらう。
　今回は前回から引き続き、「不動産や株式投資」と比較したFCビジネスの優位性について、「利回り」の観点から解説する。

FCは年33％の利回り 投資の神様バフェットの4倍

　今回は、「利回り」がどれくらいか、という観点からFCとその他の投資について考えていきたいと思います。FCに加盟したことがないオーナー候補が、FC本部に説明を聞くとき、本部は「何年くらいで初期費用を回収できるか」という指標を、それまでの他のオーナーたちの実績を元に出してきます。
　例えば1000万円の初期投資で年間の利益が200万円であれば、5年で回収ということです。5年で回収できるということは、年利20％で運用しているということです。
　FCの世界で本部が事業計画として提示する資料で多いのは「3年程度で回収できます」というもの。3年で回収できるのだとすれば利回りは約33％となります。FCの世界では低水準の数値と言われる8年回収であっても12.5％です。
　他の投資をしたことがある人ならわかると思いますが、これはとんでもなく高い数値です。例えば、「投資の神様」と言われるウォーレン・バフェットですら、長期の投資利回りは20％程度だと言います。
　実際に私自身の経営しているFC加盟店舗がどれくらいの利益を出しているかと言うと、もっとも安定した売上の店舗では1500万円の初期投資で5年目の現在は年間1200万円、つまり初期投資との比率でいえば年利80％ということです。
　もちろんこれは5年間かけて経営ノウハウが磨かれた結果と立地診断を正しく行えた結果ではあります。しかし、仮にこれが最高水準の値であったとしても「普通のサラリーマンだった人間が、始めて5年で投資の神様の4倍もの利回りを獲得できる可能性がある」というのは紛れもない事実ということです。

株式・不動産投資は年利5〜7％FCはそれ以上の投資先になり得る

　一般的に株式投資の利回りは5〜7％程度。短期的に％といった数値を出すことはありますが、期待値としてはこの程度です。
　これから投資を初めてやるという人であれば基本的には、市場の平均値にかける「インデックス投資」をおすすめされることが多く、そうなれば期待利回りは国内株で5％ほど、アメリカ株で7％程度というのが一般的です。
　では金融商品以外の実物資産、例えば不動産はどうでしょうか。国内の中古マンションへの投資の場合、表面利回りは株式と同程度の5〜7％程度が一般的です。
　不動産の場合は「入居者がいない」というのがリスクになるため、入居者が入りづらい・修繕費用がかさむような物件、例えば築古戸建投資であればリスクが高い分利回りが15％を超えることもあります。
　リスクヘッジをしながら、自分の手もできるだけかけず、「銀行に預けるよりはマシだよね」くらいの感覚で資産を運用したいのであれば、こういったアセットに投資をするのが良いかもしれません。　しかし、メインの収益源として期待している、できる限り大きく稼ぎたい、そう思っている人にとっては、FCというのは一般的なアセットに負けない、いやそれ以上の投資先となり得るのです。

古川 暁 　Profile

開成高校・東京大学を卒業後、住友信託銀行、ロイヤルバンクオブスコットランド、BNPパリバにて金融マンとしてキャリアを積む。銀行員時代の2014年に仲間達とFC業界を投資という観点から研究し、準備期間を経て独立。4つのFCに加盟、6店舗運営中。FC加盟候補者として多くのFC本部と出会い、実際にFCオーナーとして会社を運営している経験を投資家、将来の起業志望者につなげる意思を持つ。フランチャイズ加盟者の為のビジネス研究会主宰。