【連載 第4回】コンサルとジーの両面から見るFC業界二「答」流
公開日:2023.08.09
最終更新日:2023.08.09
※以下はビジネスチャンス2023年2月号から抜粋した記事で、内容は掲載時の情報です。
理念と価値観が合う本部を選ぶ【第4回】
コンサルティング事業を行いながら、FCオーナーとして加盟もする川上 健一郎氏による、フランチャイズ二「答」流の秘訣。選ばれる本部はどんな本部なのか? 本部・加盟店共に成功するための条件とは?
みなさんこんにちは!
いよいよ2022年終盤になってきましたね。
この2年はコロナ禍で動きのないマーケットもあったかと思います。ようやく動き出した分野も多いのではないでしょうか。
店舗数が多いほどビジネスの確度は高い
さて、今回はマーケティングのお話です。ビジネスを立ち上げるにあたって、魚がいるところでスタートすることは基本中の基本です。図のように人口減少、高齢化が進む日本。そのビジネスにおいてどういう客層がいて、どういう立地が向いているかよく理解する必要があります。この点、FC加盟であれば本部がよく分かっていますから、全くの異業種から新規参入する方でも心強いと思います。
ただ、出店におけるマーケティング戦略が明確な本部もあれば、そうでない本部もあるのが現実ではないでしょうか。そこで、参考になるのは店舗数です。FCビジネスの場合は、店舗数が増えるほど本部としてのデータが蓄積され、そのビジネスに向いているエリアや立地の確度が高くなっていきます。直営店を多く出店している本部では、自分たちの勝てるエリア、立地が明確になっていることが多いとも言えるでしょう。
競合他社が「ゼロ」より「多少いる」方が良い
業態により参考にすべき情報はそれぞれありますが、基本的には以下をベースに各社出店の可否判定をしていると思います。
①人口に関わる分野(エリアの人口動態、昼間人口、夜間人口など)
②立地(周辺人口、視認性、店前交通量、駐車場の有無など)
③ターゲットの数(年齢、所得、性別、家族構成など)
④競合など
国勢調査などを元にしたマーケティングの仕組みも多数出ているので、参考になるものもあるかと思います。大切なことは、負けないことです。自社のビジネスが勝てるエリア、立地という見解だけでなく、どう言うところはダメなのかがわかっていることが重要です。
①〜③に関しては各社で出店条件が違うでしょう。④の競合に関しては、「全くいない・多少いる・いる」に分かれると思います。「全くいない」なら、ブルーオーシャンだと思いがちですが、そもそもマーケットがないのかも知れません。そういった意味では、競合数がある程度多い方がマーケットのある証拠だともいえます。競合を分析し勝てると踏んだらGO!ではないでしょうか。
私は襖・障子・網戸の張替え専門店「金沢屋」に7年前に加盟しました。私の出店希望エリア周辺で襖を扱っているお店は60店舗ありましたが、出店しました(笑)。人口30万人弱のエリアに60店舗というのはなかなか多いと思ったものの、そのほとんどは個人のお店でしたので敵が弱かったんですね。その他、持ち家、賃貸比率や年齢、所得などを調べてここのエリアなら勝てると思いスタートしました。みなさんのビジネスの参考になりましたら幸いです。
Profile かわかみ・けんいちろう
1976年3月生まれ、 福岡県出身。久留米大学卒業後、光通信グループ、家業の造船業をへて長谷川興産(株)入社。加盟店開発での営業経験を積んだ後、開発部門の責任者を勤め、2009年8月にFCコンサルティングを専門としてディライトジャパン創業。現在は上記のコンサルティング以外に金沢屋8エリア、家工房3エリア、芝本舗1エリア、障害者就労継続支援A型、グループホーム、EC事業など多岐にわたる事業を展開している。
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