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【連載 第36回】経営者が知らないとマズイ 業績を上げるためのファイナンスの裏ワザ

公開日:2023.05.09

最終更新日:2024.08.27

※以下はビジネスチャンス2022 年8月号から抜粋した記事で、内容は掲載時の情報です。

顧問税理士との相性問題の解決方法

アカウンタックス代表取締役社長 山口真導氏

 公認会計士・税理士。経理代行のアカウンタックス代表。ビズ部・部長。債権の入金確認や振込業務を含む、経理の全機能を提供し、キャッシュ・フロー改善に貢献している。毎月開催する節税セミナーには多くの経営者が参加して好評を博している。

 税理士のサービスは目に見えないうえに、専門性が高いので、善し悪しを判断するのは難しいと思います。そこで本稿では、税理士を二種類に分類することで、現在の顧問税理士と他の税理士の違いを感じて頂くと同時に、相性の良い税理士との出会い方についてご紹介していきたいと思います。

「先生」タイプと「営業」タイプ

 税理士は両極端に、先生タイプと営業タイプに分類出来ます。
 先生タイプは、高い職業倫理と責任感で、自分が正しいと思うことを社長に指導します。一方で、間違っていると思うことは社長に伝えません。税理士の判断で情報が取捨選択されているので、おカネのことは税理士に任せたいという社長にとっては、好都合です。
 一方の営業タイプは、ノウハウやスキル、時には商品を営業マンのように提案する税理士のことです。営業タイプは情報の取捨選択をせず、自分が良いと思った情報や商品を可能な限り漏れなく社長に伝えます。そのため、営業タイプを顧問税理士にすると情報の真偽の判断から、意思決定まで社長が自分の責任でしなければなりません。

相性の悪い組み合わせ

 おカネのことは税理士に任せたい社長が営業タイプと契約する場合と、逆に自分で何でも決めたい社長が先生タイプと契約する場合に、相性は最悪になります。また、判断基準が社長と税理士で一致しないと徐々に不満が蓄積されます。
 もし、いずれかの状況になっているとしたら、将来的に良い関係を維持するのは難しいと思います。

最適な税理士は変わる

 起業したての社長には、先生タイプとの相性が良いです。税理士側からすると、どの社長にも一貫した指導をしているので業務の効率も良く、総じて報酬が低い傾向にあります。この点も起業したての社長には有難いと思います。
 しかし、業績が上がってきて時間や気持ちに余裕が出てくると、おカネのことも自分の意思で動かしたいと思う社長が増えてきます。そうなると、先生タイプが決めた判断基準に従うより、営業タイプが提案してくる様々な情報の中から、取捨選択したくなります。
 このように、社長の置かれた状況や気持ちによって、相性の良い税理士も変わるということも理解しておくことが重要です。

両タイプの見極め方

 税理士のタイプは、実際に付き合ってみないと解らないと思った方が良いと思います。例えば「節税」という言葉を一つとっても、税理士が提案する「節税」(法人税の節税)と、社長が提案して欲しい「節税」(所得税の節税)は同じ言葉でも意味が全く違います。税理士紹介会社も存在しますが、地理的に近くの税理士を2〜3人紹介して、その中から社長が一人を選ぶ仕組みです。

税理士は変更出来る

 自己防衛策の決定打は、税理士変更です。税理士であれば、決算・申告は必須です。そのため、決算・申告の度に、その先も付き合っていくかを検討すれば良いと思います。複数の税理士と付き合うことで、次の税理士選びで重視するポイントが明確になってくることでしょう。
 会計や税務のルールは全社共通なので、税理士を変えたら大変な苦労をするという心配はありませんし、いつでも税理士を交替させる前提で付き合った方が、お互いに成長出来る良い関係になれると思います。
 税理士は、社長の最も身近な相談相手です。ご自身の成長ステージに応じて相性の良い税理士を上手に使って業績を上げて頂けたらと思います。

Profile 山口真導
 公認会計士・税理士。経理代行のアカウンタックス代表。ビズ部・部長。債権の入金確認や振込業務を含む、経理の全機能を提供し、キャッシュ・フロー改善に貢献している。毎月開催する節税セミナーには多くの経営者が参加して好評を博している。

お問い合せ TEL.03-3237-1311
ビズ部:http://kigyou-no1.com
毎月開催!節税セミナー
https://accountax.co.jp/solution/tax-avoidance-seminar/

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