【コンパスウォーク】人生の大先輩を敬い護る「敬護」サービスを提供(後編)
公開日:2024.09.02
最終更新日:2024.09.03
※以下はビジネスチャンス2024年10月号から抜粋した記事で、内容は取材時の情報です。
地域包括システム実現するコンパスヴィレッジ構想 2年以内の500拠点達成がカギ
4.FCの初期投資と収益モデル
半日型と1日型の2パッケージ 80%超稼働で利益率4割弱も
――コンパスウォークの初期投資や収益モデルについて教えてください。
小池 デイサービスには半日型と1日型があります。コンパスウォークの半日型は25名定員です。その初期費用は、加盟金330万円、保証金50万円、開業支援費99万円、リハビリ・検査機器330万円、送迎車両220万円、内装工事費・看板962万5000円。そこに運転資金1500万円を加え、合計約3500万円になる計算です。
収益モデルは、単月黒字転換した21カ月目の実績ですと、稼働率が5%で月商が493万円。経費が303万円となり、営業利益は190万円。利益率は38.5%の計算です。
――1日型は。
小池 1日型は35名定員で初期費用は、加盟金330万円、保証金50万円、開業支援費165万円、リハビリ・検査機器440万円、送迎車両176万円、内外装費2117万5000円。運転資金1500万円を加えて、合計約4800万円が目安です。
こちらは17カ月目で単月黒字化転換した実績があります。その時の稼働率は80%で、月商は682万円。経費が524万円で営業利益は158万円。利益率は23.1%です。施設が大きくなると当然に投資額も大きくなりますが、一方で黒字化までは早く、初期投資の回収も早くなります。
私は前職でフィットネスクラブの運営をしていましたが、介護事業とフィットネスクラブの構造は少し似ていると感じています。どちらも利用者を集めて収益を得るわけですから。しかし、介護事業の方が数字はだいぶ読みやすいと感じています。
――なぜ介護事業の方が数字が読みやすいのですか。
小池 フィットネスクラブでは、入会金0円、登録料0円、半年間0円というトリプル0キャンペーンをよく打ちます。このキャンペーンで入会者を募るのですが、半年後ようやく会費が入ってくると思ったら、その時に退会されてしまうのです。その点、介護事業はディスカウントという制度自体がありません。
またフィットネスクラブの会員は、いつ退会するか予測がつきません。一方、介護施設の利用者様の場合、通われなくなるのは入院をされるか亡くなるかのケースがほとんど。そのため事前に状況を把握することが可能です。当社でいうと、ケアマネージャーのもとを件訪問すると1件の利用契約が取れる実績です。逆算してやることをしっかりやっていれば、必ず数字がついてくるのです。
5.コンパスヴィレッジ構想
加盟85社の半数が多店舗化 シニアが生きがいを持てる社会へ
――現在、85社が加盟されているとのことですが、どのような属性の方になりますか。
小池 ほとんどが異業種からの参入です。共通していることは、地域密着の事業をされている企業が多いということ。皆さん、地域の方たちに喜んでもらうこと、自分の親を自分の事業で護ることを目的に加盟をされます。85社のうちの半数ほどがすでに多店舗化され、今後さらに既存加盟企業の多店舗化が加速していくと予想しています。
そしてFC店の皆さんにも今後コンパスウォークだけではなく、訪問看護や介護タクシーなどの多事業で展開をしていただきたいと思っています。シニアが住み慣れた地域で、最期まで暮らせるよう、「コンパスヴィレッジ構想」を一緒に実現させたいのです。
――コンパスヴィレッジ構想とは。
小池 たとえば、「孫と一緒に旅行に行く」という目標を持つ利用者様がいるとします。その目標を叶えるためには、歩行訓練だけでなく、介護タクシーやヘルパー派遣などの提供も必要になります。
コンパスヴィレッジ構想とは、コンパスウォークを中核施設とし、その周辺エリアにさまざまな介護サービスを加えていくことです。コンパスヴィレッジができれば、シニアがいつまでも生きがいを持ちながら、住み慣れた地域で最期までその方らしい生活を送ることができます。そんな社会の実現を目指して、まずは2年以内に、コンパスウォーク単体で国内500拠点を達成したいと思っています。
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